この布を買ったのは去年の暮れのことだった。
娘と買い物に行ったインテリアショップの店頭のワゴンセール、「詰め放題300円」に吸い寄せられ、ついつい衝動買いしたんだった。(指定の小さな袋に、他にもいっぱいギューギュー詰め込みました) その時「これでペアのエプロンを作ってね」と頼まれたんだった。ちょっとビニールっぽいような布です。
ペアエプロンはもういいわ。代わりに袋を作ってちょうだい。
と娘からのオーダー変更が入ったのは、もう何カ月も前のことでした。
「袋なんて簡単〜♪ 3つでも、きっとすぐ縫える~♪」と考えていたのが甘かったわ。
①40×45×5(鉄板) ②40×40×7.5(グリル) ③35×55×2.5(折り畳みテーブル)の物体を入れる とのこと。(全部、二人の共通趣味のアウトドアグッズです)
「①と②は重たいから頑丈にね!」
締切5日前にとりかかった。
もう、まるで、宿題を放置しておいた夏休み最終週の子供のようだ。やっとお尻に火が着いて、布を広げたん。夕食の片付け後からスタートなので、夜なべですよ。
そしたら〜もう〜なんと悩ましいこと‼️ 限りある布と、大きなストライプと、実物は手元にないのに考えなくちゃならない袋のサイズや使い勝手。。。
やっと1点完成したのは、午前2時だった。
こんな感じ。まずまずかな〜♪ 持ち手の紐は、布地の紺色部分を活かしてみたよ。娘の不要バッグの布切れ(図柄は面白いけど、小さな布です)を再利用して、ポケットを付けてみました。
翌晩、2点目に着手。
日中は、待った無しの畑仕事をしてました。夜しか集中できません。
ところが途中で大変なことに気が着いた。
ほぼ出来上がった2点目を見ていて、何か変だなぁ〜と疑問が湧いて来ました。予定では横長のバッグが完成する筈が。。。縦長なのよ。
う〜ん う〜ん と考えていたら、わかりました‼️
側面のマチ部分が展開図には入ってないじゃん! こりゃ大変だ!
どうしよう〜⁉️ もう、布は全部裁っちゃったわ。しかもギリギリで、余分なんてない。
取り敢えず、これは鉄板を縦に入れてもらえば入るわ。
多めのゆとりを加えて、ちょっと大きく作って良かった~。救われました。
しかし…3つ目のバッグは、そう言うわけにはいかない。これじゃ絶対に絶対にグリルは入らないわ。
真剣に考えてたら、うんうん唸ってたらしい。
私の声で夫が起きてきちゃった。(寝室からはだいぶ離れているのに…)「こんな時間まで何してるんだ?」
あら〜午前3時を過ぎてるのね。
ウントコ考えていたら、突然「そうだ! 余っている布切れを縫い足して何とかしよう!」と閃きました。
この、縦の段違い紐状部分の下で、布を10㎝ほど横に縫い足しています。窮余の策です。
3つ目のバッグがやっと完成する頃、起きて来た娘。「こんなに遅くまで、まだやってるの? それとも、こんなに早くもう始めたの?」
あらら、朝だわ。6時過ぎてる。徹夜しちゃったのね、私。。。 楽しくて徹夜ではなく、失敗発覚時点からは、ゾワ〜ッとして無我夢中の悪戦苦闘でした。
徹夜明けの その日は幸い雨降りだった。
畑仕事ができないから、終日引きこもってミシン仕事です。徹夜ハイなのと、納品待った無しの焦りで眠くなんかない。
最初に作ったバッグ、テーブルを入れるにはギリセーフくらいのパツパツだと思われる。何しろ側面のマチが加算されてないからね。
それを何とかすべく、縫い目を解いて、なけなしの布切れを縫い足して、理想のサイズに作り直しました。やれやれ〜これで大丈夫。
そんなこんなで バッグ3点の出来上がりです。
完成は出立の日の朝飯後でした。
実に私っぽい。。。
嫁ぐ娘にプレゼント♥ お金は殆どかけてない(布代は300円以下、ミシン糸は25年ほど前にユザワヤで買ったお気に入りのレインボー糸、ドットボタンだけは今回購入したよ)けど、手間暇時間気力だけは いっぱいいっぱいかけました。どうぞ大切に使ってね。このバッグを持って、キャンプに行く楽しそうな二人の姿が目に浮かぶわ。
そう言えば、娘が小さかった頃は よく洋裁をしたっけ。手作りの服を着せるのが楽しかったな〜。
それにしても、徹夜なんて何年振り? 「まだ徹夜もできる」と思ったけど、疲労感は半端なく、数日後でも体調イマイチの徹夜後遺症です。やっぱり…もう若くないのね。「もう徹夜は無理だわ」
おまけ
今回のバッグ作りで残った布です。もう10㎝角すら取れない小さな布切れ。本当に薄氷を踏む思いでした~ハラハラドキドキ。